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小雪さんの美談

20091017

宇佐美 保

 林真理子氏と小雪さんとが余りにも異なるのでビックリしてしまいました。

(勿論、容貌スタイルの件ではありません)

そこで、先の拙文《林真理子氏の美談?》と、本拙文を書こうと思い立ちました。


(しかし、小雪さんからは、”美談ではない!当たり前の事をしているのだ!”

そして、林真理子氏からは“私は常々「故意に己の愚かさ」を演じる事を売りにしているのだ”との御叱りを受けるかもしれませんが)

 

 

 『ビッグイシュー129号(2009.10.15)』の「スペシャルインタビュー」に(勿論、表紙にも)小雪さんが登場されています。

 

 

 そのインタビューは、次のように始まっています。

 

 

考えて何もやらないのは、考えていないのと同じ。

今は自分の幸せだけでなく、社会に貢献する時代

意外にも、映画では初の単独主演。

お金の有効な使い方をテーマにした映画『わたし出すわ』で、旧友たちに大金を次々に渡していくミステリアスな女性を見事に演じた小雪さんが、お金とは何か、また幸せとは何かを語る。

……

 メディアを通したイメージは、透明感のある美と優雅さ、そして独特のクールさ。どこか近寄りがたい印象さえあったが、実物の彼女は快活で、気さく。スタジオのダイニングセットで取材を受ける彼女は、まるで友人とのティータイムが始まるかのように楽しげで、雑誌の仕組みについて話している時も、興味津々。

 

 

 そして、この主演した映画に関しては次のようです。

 

 

 そんな小雪さんが、森田芳光監督の『わたし出すわ』で主演したのは、東京から帰郷し、高校時代の友人たちの夢をかなえるため、「わたしが出してあげる」と次々に大金を渡していくミステリアスな女性、山吹摩耶の役。リアルにはほとんどありえない設定だけに、役づくりには相当に頭を悩ましたようだ。

まず突飛なタイトルなので、最初は『何を出すの?』って感じでしょ

摩耶という人物の背景も、台本にはあまり書かれていなくて、物欲もなく、世俗的でもない彼女のキャラクターを、どうリアリティあるものにするか、すごく悩みました。

でも、人って、自分をどう見せようとか、こう演じなきやいけないとか強く思わなくなった時に、その役として自然に存在できる瞬間がある。今回も、あまり答えを決めないで演じられるようになってから、すごく楽になった」と言う。

 

 

 成る程!「最初は『何を出すの?』って感じでしょ」とは全く小雪さんは「気さく」そうです。

本当に「何を出すのでしょう?」気になりますが、次の映画についての話で分かります。

 

 

 物語は、旧友たちに惜しげもなく大金を渡す主人公の行動を軸に展開されるが、その背景には監督自身が「5年前から経済的な問題が気になり、自分なら大金をどう使うかということを考えながら書いた」と言うように、「お金の有効な使い方」が大きなテーマとなっている。さまざまな価値観が揺れる現代において、映画は観る者にお金とは何か、幸せとは何かという問いを投げかける。

 

 

 そして、ご自身の件に戻られます。

 

 

もし自身が大金を得たら、どう使うのだろうか?

自分だったら、寄付すると思います。今も、自分のお給料は、そういう使い方をしているから。今は自分の幸せだけじゃなくて、社会人として社会にどう貢献できるかということを考えていく時代だと思ってるし、考えているだけで何もやらないのは考えていないのと同じだと思うから、たぶん普通にそうすると思います」

 小雪さんは、5年ほど前から、アンジェリーナ・ジョリーらが設立した子ども難民を支援する基金や、捨て犬などの動物を保護し、里親探しをする関西の動物愛護団体など、3つの団体に寄付をしている

「身近なところからやっているんですけど、自分が還元したいと思う人たちに、ちゃんとお金が回っていくためには、どこにどのように寄付すればいいのか、調べるのにはすごく時間がかかりましたね」

 

 

 私は、先に抜粋させて頂いた林真理子氏のペットショップのワンちゃんを数匹救い出す美談よりも、「難民を支援する基金」のほかに「捨て犬などの動物を保護し、里親探しをする関西の動物愛護団体など」に5年ほど前から寄付されている小雪さんの行動に感動します。

小雪さんは、インタビュー冒頭の「考えて何もやらないのは、考えていないのと同じ。今は自分の幸せだけでなく、社会に貢献する時代」をそのまま実行されて居られるのです。

寄付以外に実行されている件も次の記述から分かります。

 

 

小雪さんは、映画をきっかけに、今まで以上にお金について考えるようになつたという。

「特にお金に感謝するようになったというか、最近、スーパーとかでお金を払う時、『この人、幸せになってほしいな』って思いながら払ってるんです(笑)。普通、レジとかであまり目を合わせないし、『ありがとう』と言わない人もいる。だから、ちゃんとお札を伸ばして、相手の目を見ながら、感謝してお金を使うようにしているんです。

 

 

 インタビューの最後では次のように書かれています。

 

 

 芸能界の道に進んで、15年。「今の仕事をしていなかったら、看護師になつていた」と言う小雪さん。モデル業に専念する以前は看護学校に通い、阪神大震災の時には現地で炊き出しのボランティアをしていたという。「モデルの道に進んでなかったら、どこかでこの雑誌と出合っていたかも。時々、犬の散歩の時に公園や高架下でホームレスの方とお話するんですけど、ほんとやさしい方が多いですよね

 

 

 「小さな駅のコンコースは、犬たちの散歩道と化した。少しでも雨を避けるため、レインコートを着た犬たちが、ひっきりなしに通る。なんだかいい光景だ」と感じる林真理子氏に拒絶感を抱く一方、「犬の散歩の時に公園や高架下でホームレスの方とお話する」小雪さんに大いに惹かれます。

 

 そして、このインタビュー記事に載っている写真は、ビッグイシューのカメラマン氏の写真と思われるのですが、小雪さんが「今の仕事をしていなかったら、看護師になつていた」と語る、その「看護師さん」のように撮られています。

 

 

 

最後に、雇用や環境問題など閉塞感漂う今の社会について聞いてみると、こんなふうに答えてくれた。

「いろんな考え方があると思うんですけど、私は大企業からシステムを変えていかないと、今の社会はなかなか変わらないと思います

ようやくエコ、エコつて言い出したけど、遅いですよね。天下りをやめて雇用を増やすとか、東京にカジノつくるなら、仕事に困っている人たちを雇うとか、できることはいっばいあると思う」

 

 

 大企業のテレビコマーシャルの出演されておられる小雪さんご自身が「私は大企業からシステムを変えていかないと、今の社会はなかなか変わらないと思います」と発言する勇気に感激します。

そして、テレビコマーシャルに映し出される小雪さんよりも、この記事の写真や、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」の「ヒロミ」役の小雪さんの方が格段に好きです。

 

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